今年の受講生は平均年齢49歳の男性ばかり5名。
ほとんどの方が森林を所有し、その手入れをしたいと考えているようです。
将来が期待できそうで、教える私たちもぐっと気持ちを引き締めているところです。
今日の講座内容は
山づくりの基本 ------------ 山づくり(森林の手入れ)の基本的なことなど。
チェンソーの基本と操作 ----- チェンソーの安全や危険性などの説明と基本的操作方法など。
伐倒の基礎 ---------------- 立木の伐倒方法の説明と受け口づくりの練習。
目立て -------------------- チェンソーは刃物。切れるようにするには。
チェンソーのメンテナンス --- 使用後の清掃など、日々の手入れ方法を実践。
9時00分 集合・開校式 | ||
9時20分 山づくりの基本 | ||
ここ、ながおか森林塾に集う人たちは、山に心を馳せている人たち。特に今年はすでに森林を所有していたり、林業に興味があるという人たちが集いました。 山づくり、森林の手入れについて、その心構えやツールについてザックリ説明しました。 その中身については、これからの3日間で、ミッチリと体にしみこませていただきます。 |
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9時30分 チェンソーの基本 説明と操作 | ||
初めてチェンソーを持つ人3名。すでに使っている人2名。 改めて、一から説明してゆきます。 チェンソーに慣れてもらうためにも玉切りをたっぷりと。 過剰な恐怖心は逆に事故のもとになります。適度な恐怖心と適度な慣れが必要です。 「適度」って?難しいですね。 |
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10時40分 伐倒の基礎と受け口練習@ | ||
同じ「きる」でも、立っている木をきるのは「伐る」で、横になっている木の場合は「切る」を使うそうです。 立木を倒す場合には、いろいろな条件を考慮しなければいけませんが、ここでは最重要項目の受け口と弦(ツル)について説明します。 受け口は倒れる方向を決定づけます。そのため、水平切りと斜め切りの出会ったラインは美しく作る必要があります。 弦は伐倒方向の精度を上げるとともに、安全な伐倒を実現します。 よく「追い口を入れる」と言いますが、これはあくまでも「弦を作る行為」をさします。大事なのは弦です。 |
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いきなり、立木を相手にするわけにはいきませんので、短く切った丸太を立てて受け口づくりの練習をします。 ここでは、水平切りと斜め切りの合わせ方を練習しました。 水平切りはその名の通り、あくまでも水平に。斜面で、体の傾きが変わったりすると感覚が違ってきますので、ご注意を。 |
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12時00分 昼食 | ||
13時00分 目立て | ||
チェンソーは、小さな刃(カッター)がたくさんついたソーチェンをエンジンで回して木をきります。 大きなエンジンにキレない刃を付けたチェンソーよりも、小さなエンジンに切れる刃をつけたもののほうが、より良い仕事をします。 目立てのコツを言葉で説明するのは難しいのですが、光を当てた時刃が白く見えないこと。ハが白くてよいのは芸能人だけ(古!)。 しっかり刃がつくと、光を反射しなくなるので、見えなくなります。 試し切りもお忘れなく。切れ味は変わりましたか? |
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14時40分 受け口練習A | ||
受け口練習の2回目。 今度は伐倒する方向を意識して受け口を作ります。 目印に枝を立てて受け口をその方向に向けます。 狙った方向を向いているかどうかの判断方法も重要な要素です。 多くの方が、ここで甘い判断をしてしまい、あらぬ方向に倒してしまいます。 「おかしいなあ?」と言うものの、切株を見れば一目瞭然です。 受け口がどこを向いているかを、どう判断するかが重要です。 |
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15時40分 チェンソーのメンテナンス | ||
日々の点検や清掃の方法について学びます。 カバーを外すと、木くずが一杯。ブラシなどを使ってきれいにします。 忘れがちなのが、バーのガイドレールの清掃。ここにも細かなゴミが詰まっています。デプスゲージでこそぎだします。 バーやソーチェンの取り外し、取り付けに慣れておくことは清掃以外でもいろいろ役に立ちますよ。 |
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16時10分 終了 | ||
今年は、講師役に新しい人がデビューしました。
チーム木念人のメンバーはかつて受講生だった人たちがほとんどです。そんな初めてチェンソーを持った人たちが2−3年で講師を務めるまでになっています。
基本を押さえ、少し学んで、経験をしてゆくと、山の手入れは難しいことではないと判っていただけると思います。
次回は森林の現況を知る方法(調査)と今後の施業方法の決め方を学びます。
実技は、受け口の復習と弦の作り方。そして、伐倒です。